感染症対策の基本は、①感染源(原因となっている細菌やウイルスなどの病原体)の排除、②飛沫なのか空気なのかなど、うつっている感染経路の遮断、③宿主(人だけが感染するのか、それともそもそも別の動物からうつってきたものなのか)について意識してその対応を的確に実行することである。なかでも 空気感染があり得る麻しん(はしか)ウイルスや結核菌、またエアロゾル感染と言われている新型コロナウイルスなどの感染症では「空気(換気・空気清浄)+呼吸器防護(マスク/呼吸用防護具)+早期隔離」が効果の中心と考えられる。
理由
- 新型コロナは、感染者が出す感染性を持つ呼吸器粒子が空気中に漂い、屋内で蓄積しやすい(=「空気」対策が効果的)。
- 麻しん(はしか)は典型的な空気感染で、医療現場では陰圧室(可能なら)+N95マスク等+空気感染予防策が推奨されるレベルの強い感染力がある。
- だからこそ、手指衛生「感染者の咳による飛沫を浴びたを手指で、目や口を触っての感染を遮断」を行いつつ、空気の扱い(換気・フィルタ)と呼吸器防護を最優先に組み込むのが合理的と考えられる。
実施例
1) まず全員が行う「標準予防策」
- 手指衛生(全ての基本)+状況に応じたPPE(手袋・ガウン等)。
- 咳エチケット:症状がある人はマスク、ティッシュ廃棄、手洗い。
2) 空気感染が疑われる/あり得るときに“厚くする”ポイント
A. 換気(屋内対策の要)
- 窓換気の場合、」目安として「1時間に2回以上(30分に1回以上、数分、窓を全開)」、可能なら 対角の窓で空気の流れを作ることが推奨されている。
- 換気の必要性の判断はCO2センサーで(密室の中の人数が多いと感染者の数と、密室にしている時間に比例して呼吸にもとづくCO2量が増えていくので、この量があるレベル以上になると換気の時期であると、分かりやすい)。
B. 空気清浄(換気を補う)
- 換気やフィルター等の空気清浄は単独ではリスクをゼロにできないが、他の対策と組み合わせる重要要素(換気+マスク等とセット)。
C. マスク/呼吸器防護(場面で使い分け)
- 日常の「周囲に広げない」目的のマスク(咳エチケット)は基本として有効。
- 麻しん疑い/確定など空気感染が明確な場面(特に医療)では、N95等(フィットテストされた呼吸用防護具)+空気感染予防策が推奨されている。
D. 早期隔離・動線(“空気を共有しない”)
- 麻しん患者は、陰圧個室への隔離が推奨される(可能な範囲で)。
E. ワクチン(最強の“事前対策”)+曝露後対策(麻しんが典型)
- 麻しんは、免疫がない/不十分な人では 曝露後72時間以内の緊急予防接種が発症予防に役立つ可能性あると言われている。
- ワクチン不適当者などでは 曝露後6日以内の免疫グロブリン(ほとんどの健康な人は、麻しんワクチンの2回の定期接種をけており十分な抗体免疫グロブリンを保有しているので、それを集めて製剤にしたもの)の投与を検討、など具体的手順が示されている。
重要ポイント
空気感染があり得る感染症(新型コロナ、麻しん等)で“効果が大きい順”に並べると
- 空気を変える:換気(+必要なら空気清浄)
- 吸わない/吐かない:状況に応じたマスク、麻しん等ではN95等(実際には、このマスクは正しく装着すると呼吸が苦しくて長時間つけるのは困難である)。
- 共有しない:早期隔離・動線・滞在時間短縮
- 基本に戻る:手指衛生など標準予防策
事前に備える:ワクチン(麻しんは特に重要)


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